■矯正歯科
歯には機能的な側面と、美的な側面があります。審美歯科を美に観点をおいた治療とするならば、矯正歯科は機能面に観点をおく治療と言えます。歯列(歯並び)は見た目の美しさだけではなく咬み合せとも深く関わっており、しいては体の健康にも大きく影響を及ぼすとされています。咬み合せが悪いことで、プラークが付きやすく虫歯になりやすくなってしまいます。また顎関節症や、お顔の歪み、頭痛や肩こりも咬み合せの悪さからおこってしまいます。
矯正歯科の流れ
矯正歯科は、以下の流れで行います。

小児矯正
床矯正治療(しょうきょうせいちりょう)は、『拡大床(かくだいしょう)』を
用いて治療を行うことを主として考え治療している総称です。
拡大床(床矯正)の目的は、大きく2つあります。
1.上下顎副径のバランスが著しく悪いとき
2.歯列弓を拡大することにより永久歯の並ぶスペースを作るため
①拡大床(床矯正)は痛みがありません。
②取り外し可能なので、虫歯のリスクも軽減できます。
③ご自身の都合に合わせて外すことができるので、人目を気にせず
治療ができます。
※長時間装着する方が、早く顎を広げることができます。
④自分の努力で治すことができる治療です。
主に顎を横方向に拡大します。
真ん中に取り付けられたネジ(拡大ネジ)を指定された日数で回し、
装置の幅をゆっくり広げ、顎の骨を押し広げていきます。
小児矯正の症例をご覧ください。
治療前と治療後とで歯の密度や歯列の美しさの変化がご確認頂けると思います。

成人矯正
歯の1本1本を正確にコントロールすることができる、矯正治療で最もスタンダードな装置で
"マルチブラケット装置"といいます。歯にブラケットという装置を取り付け、そこにワイヤーを通して歯を動かします。
歯の表面に装置「ブラケット」が付きますので、見た目がやや目立つ感じがあります。
最近は大人になってから矯正治療をする方が大変増えています。
子どもの頃には矯正の必要性を感じていなかったり、矯正をしたくてもできなかった、大人になってから矯正の必要性を感じている、
といった方々が矯正治療を始めています。
歯並びは悪くなることはあっても良くなる事は絶対にありません。
矯正を始めるのに遅すぎることはありませんので、少しでも気になる方は一度お気軽に当医院までお悩みをご相談下さい。

矯正に関してよくある質問
- 何歳から矯正の相談は可能でしょうか?
- 不正咬合だと思ったら、すぐに専門医へ相談しましょう。治療の開始時期は症状によって異なります。
- 大人になってからでも矯正治療はできますか?
- 大人になっても治療はできます。最近は大人になってから矯正する人が増えていますのでご安心ください。年齢の上限はありませんが、成長期の患者さまは成長・発育を利用しながら矯正できるので治療条件が有利になります。
- 治療費はいくらぐらいかかりますか?
- 矯正治療は原則として保険がきかないため、特別な症例(外科矯正手術を併用する顎変形症の歯列矯正治療などは保険適用される事があります)を除いて、全て自費負担となります。また支払い方法にはいろいろな種類がありますのでお気軽にご相談下さい。
- 治療をする際に抜歯は必ずしないといけないのでしょうか?
- 歯と顎の大きさの不調和が著しい場合には抜歯が必要となります。ですが、乳歯から永久歯に代わる時や顎の成長が旺盛な時期に治療を開始できるのであれば、抜歯せずに治療できる可能性は高くなります。
- 虫歯や歯周病の治療中でも、矯正治療はできますか?
- 虫歯や歯周病がある場合には、それらの治療を済ませてからの矯正となります。
- 矯正治療に痛みはありますか?
- 矯正装置の開始時や調整時に歯の浮くような感覚がでるかもしれません。ですが、数日(個人差があります)で治まりますのでご安心ください。
- 治療の最中、歯磨きや食事は普通にできるのでしょうか?
- 矯正装置によって違いはありますが、普通の食事であれば問題ありません。歯磨きに関しては、矯正装置があるため違和感をかんじるかもしれません。歯磨きの仕方は専門スタッフがご指導いたしますので、慣れてしまえば気にならなくなります。
- 矯正治療が成功するポイントは何なのでしょうか?
- 矯正治療はとても長い治療期間を必要とするため、患者さまと担当医が協力し信頼関係を保つ事が重要となります。あと、治したいという強い気持ちを大切にしてください。